地震大国と呼ばれる日本では古来から人々の防災の意識のなかで、海岸線の波が大きく引いたあとには大きな津波がくるといったような伝承が行われていたようです。最近では、スマートフォンからのけたたましいアラーム音とともに、津波情報といったようなものが配信されてきますが、歴史のなかで先人たちは常に大自然の営みを観察することで、防災に取り組んでいたようです。2011年東日本大震災のあとから、メディアなどでも注目されはじめた「語り部」たちの活動は、このような先人たちの防災の防災の知恵を語ります。歴史のなかで多くの語り部たちが、世代を超えた人々に震災の教訓を語ってきたはずなのに、当時の震災では信じられないほどの多くの命が津波によって奪われてしまいました。近代文明が大自然にも勝るような勢いで、高度成長を果たした日本の高度成長が、大自然の猛威となる本来の姿を忘れさせてしまったのでしょうか。