高級賃貸マンションに住む人は、時を経ても価値が向上するようなヴィンテージマンションを好む傾向があります。経年優化のものづくりの中で、ハイエンドなマンションをつくることが求められているといえます。こういった高級賃貸マンションには、ファンがつきます。自分が暮らしているのは特別であり、誇りをもてるマンションであることが大切です。そうなると、自発的に住まいを守るようになり、居心地をよくしようと行動を起こすものです。これからの都心は、国際化や価値観の多様化などで、家とホテル、ジム、賃貸などの混合が求められる可能性も高くなってきました。そんな中で唯一無二のマンションを作ることが重要だともいえます。マンションの間取りというのは、売ったり、賃貸にするのに都合よく作られるものです。経済合理性の追求が必須の民間企業では、保守的なマンションになるのが当たり前。床を多くして、廊下などの居住空間以外のスペースは抑制すると言った傾向になるものです。ただそんな固定観念に芝荒れない住戸もまれに存在します。間仕切り、階段などの彫り込んだ壁や照明、書斎、飾り棚といったも備え付けの家具で個性を出したり、見せ場にする間取りにしたり。住む人のセンスを表現する内装を施したり、ラグジュアリーな高級賃貸住宅には必須である２バス、３トイレ、ダブルボウル、特大ウォークインクローゼットいったものやバルコニーのプランター。こうしたものは竣工時以上の価値をつけるものです。希少性が保守性を凌駕するともいえます。都心の高級賃貸マンションは居住以外の空間を設けたり、東京パノラマの醍醐味を味わえる眺望を確保したり、非日常的な演出も必要といえます。